アルコールランプで炎色をうまく出すコツ

       

       
リチウム(Li)の赤紅  ホウ素(B)の緑  セシウム(Cs)の青  ナトリウム(Na)の黄
    (写真をクリックすると拡大表示します。)       撮影の影響で一部白い炎に見えますが

 アルコールランプの芯には、芯を成形する目的や難燃性を与える目的で
いろいろな材料が添加されていることがあります。 アルコールランプの炎
それ自身に、こうした炎色反応材料で色を付けたいと考える場合、こうした
材料が影響してきれいな炎色が見られないことがあります。
 こうした影響を排除して、アルコールランプの炎に炎色反応できれいに色
を付ける方法についていろいろ試してみた結果を記載します。

 炎色の強いナトリウム(Na)の黄やカルシウム(Ca)の橙、ストロンチウム
(Sr)の赤はこうした材料の炎色に負けずに目立つ強い発光が見られます。
 一方、リチウム(Li)の紅赤、セシウム(Cs)の青、カリウム(K)の薄い紫は、
アルコールランプの炎にこうした不純物の影響による色が出てしまう場合、
これに負けて色が背後に隠れてしまいます。 これは色の薄いセシウム(Cs)
やリチウム(Li)が特に顕著かと思います。

 こうしたことへの対策を試してみた結果を取扱説明書に記したページの方
(非公開ページです)の最後の方に記載します。 なかなかうまくいかないことも
多々あって、アルコールランプの炎を炎色反応で色付けする方法は難しいの
ですが、記載した内容をご参考にしてお試しください。
  なお、試みてうまくいかない場合に、プロの方など、撮影の都合でどうしても
この方法で行う必要があるなど必要性が高い場合には別途ご相談ください。
  実験レポートなど、代替の方法でも良い場合には公開している方法でお試し
ください。

 なお、実験は炎を扱うので注意してください。 特に一番注意を要することは、
火が小さくなって消えたように見えても燃えていることがあり、ここへ燃料を追
加しようとして引火するケースです。

−−−−−−−−−−

(0)まず、各炎色反応の色はどんな色なのか、こちら(レ: クリック)で示して
   いる方法で、炎色を確かめておきます。 上記の方法では、確実に期待した
   炎色を引き出すことができます。 燃料用アルコール10滴に対して炎色反応
   用の溶液1滴を使い、これで約15秒ほど炎色反応が見られます。
   6ml入りの場合、約120滴分入っていますので、十分な回数実験できます。

(1)アルコールランプに燃料用アルコール(メタノール含有量95%以上のもの)
   を入れ、点火して青い炎になるかチェックします。
   芯の毛羽などが炎の外に出ていると、これが炭化して炎に黄色や橙の着色
   を与える原因になりますので、芯をしっかりまとめてください。 芯が炎の内側
   にあれば、アルコールの気化熱で冷やされ炭化するほど温度は上がりません。


   以降は取説に記載の非公開ページに移ります。
              :
              :
              :

   以下は芯の材質にあまり影響を受けず容易に色が出せる順に並べています。
               
    Na(容易)    B(比較的容易)    Cs(難しい)     Li(難しい)   Csの炎色(動画)

              :
              :
              :

(7)従って、こうした不純物の影響等が排除しきれない場合や、例に挙げた材料が入手
   できない場合には、影響が本質的に無いこちら(レ: クリック)で示している方法を
   採ることが根本対策ですので、こちらの方をお奨めします。
   この方法では、アルミニウムの皿を使っているので、アルコールと炎色反応材料
   以外の成分が混入する余地がありません。 ただし、燃料をたくさん入れて燃焼が
   長くなると、容器が加熱してアルコールがたくさん気化し、炎が大きくなることが
   欠点で、逆に燃料をたくさん入れても燃焼時間はあまり長くできません。


(8)アルコールランプの炎の着色(写真、動画)
   以上のように、アルコールランプに含まれる炎色反応の妨害不純物の影響や、芯
   自体の焦げや炭化による炎色への影響を除去する実験を行って撮影した動画や
   写真を以下に掲載します。 一般的にいろいろなところに存在していて混入しやすく、
   更に強い炎色反応を持っているナトリウム(Na)やカルシウム(Ca)は、容易に
   発色させることができ、むしろ今回の不純物の影響として除去したい側の反応です。
   色の順番として、赤紅、赤、橙、黄、緑、緑、青、青紫、赤紫系の青、藤紫の順に
   並べると色の順としてきれいに見えるので、リチウム(Li)、ストロンチウム(Sr)、
   カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、銅(Cu)、セシウム(Cs)、インジ
   ウム(In)、ルビジウム(Rb)、カリウム(K) の順に10色を掲載します。
   撮影の関係で色合いが白っぽく、分かりにくくなっていますが、写真をクリックすると
   拡大して色合いがもう少し良く見えます。

                                 
写真ををクリックすると拡大します。
         
          
   リチウム(Li)   ストロンチウム(Sr)  カルシウム(Ca)  ナトリウム(Na)

                                 写真ををクリックすると拡大します。
         
          
    ホウ素(B)       銅(Cu)      セシウム(Cs)    インジウム(In)

     
     
   ルビジウム(Rb)    カリウム(K)

   −−−−−
   以下は、炎色を出すことが特に難しい2色について、比較のために掲載したものです。
   アルミ皿を加工して芯に似せたものを作り、この擬似アルコールランプでその炎を
   リチウム(Li)の鮮やかな赤紅、セシウム(Cs)の青で着色してみました。
   芯の材料がうまく入手できない場合には、この2色はこうした方法で代用することを
   考えることもできます。 擬似芯の作り方は先ほどと同じこちら(レ: クリック)です。

   
(アルミ皿の方式: フジツボ型)
  
      
   リチウム(Li)の炎色   リチウム(Li)の炎色    セシウム(Cs)の炎色   セシウム(Cs)の炎色

   (アルコールランプ: 芯や洗浄などの処理に前述のような工夫をしたもの
         
   上は比較のためにアルコールランプで行った炎色を出す実験の結果を並べています。 このように、うまく
  芯の材料を選定し、適切に洗浄するなどの処置を行えば、上のように不純物等の影響を排除して炎色を
  だすことができます。



(9)まとめ
   以上のように、アルコールランプの炎を直接炎色反応の色に染めることは可能ですが、
 実際に実験を始めると、特に一部の色(Csの青とLiの赤紅)についてはいろいろ工夫が
 必要で容易には炎色を出せないことがわかってきます。

  ここで重要なのは適切な芯の材料の選定と、芯の洗浄等処理や燃料の工夫を行う
 ことで、こうしたことを行えば、全ての炎色についてきれいな色を引き出すことができる
 という結論になります。



 ・他の炎色をうまく引き出す方法(1)
 ・     〃        (2)
 ・炎色反応材料の入手(お分けします)
 ・TV撮影でご利用いただきました(放映された画像例)




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